不動産投資で家賃収入を得たら、確定申告が必要になる場合があります。会社員でも、副業の所得が一定額を超えれば、申告しなければなりません。この記事では、不動産所得の計算方法、青色申告のメリット、必要書類、申告の流れを、初めての方にも分かるように整理します。
不動産所得の計算方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 不動産所得 | 総収入金額 − 必要経費 |
| 総収入金額 | 家賃・共益費・礼金・更新料などの収入 |
| 必要経費 | 管理費・修繕費・固定資産税・保険料・減価償却費・借入利息など |
| 元本返済 | 経費にならない(借入の元本部分) |
必要経費の範囲は不動産投資の経費一覧で、減価償却は減価償却の記事で解説しています。
確定申告が必要な人
- 不動産所得がある自営業者・フリーランス
- 会社員で、給与以外の所得の合計が年間20万円を超える人
- 不動産所得が赤字で、損益通算や、純損失の繰越を受けたい人(損益通算)
申告の期間は、原則として、翌年の2月16日から3月15日です(土日の場合は変更あり)。期限を過ぎると、加算税や延滞税がかかる場合があります。
青色申告のメリット
| 控除の種類 | 金額 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 青色申告特別控除 | 65万円 | 事業的規模で、複式簿記の記帳と、e-Taxによる申告などの要件を満たす場合 |
| 青色申告特別控除 | 55万円 | 事業的規模で、複式簿記の記帳を行う場合 |
| 青色申告特別控除 | 10万円 | 事業的規模に至らない場合、または簡易な記帳の場合 |
- 純損失を、翌年以降3年間繰り越せる
- 家族への給与を、経費にできる場合がある(要件あり)
事業的規模の目安は、一般に、アパートなら5棟以上または10室以上とされます。青色申告をするには、事前に、税務署へ届出が必要です。
確定申告に必要な書類と流れ
| 必要な書類 | 内容 |
|---|---|
| 収入に関する書類 | 賃貸借契約書、家賃の入金記録 |
| 経費に関する書類 | 領収書、固定資産税の納税通知書、保険料の証明書 |
| 借入に関する書類 | ローンの返済予定表、利息の証明 |
| 決算書 | 青色申告決算書(または収支内訳書) |
| その他 | 本人確認書類、マイナンバー |
1
1年間の収支を集計する
帳簿・通帳をもとに、収入と経費を整理します
▼
2
青色申告決算書を作成する
会計ソフトなどを使って作成します
▼
3
確定申告書を作成する
給与所得などと合わせて、税額を計算します
▼
4
e-Taxまたは書面で提出する
期限内に、税務署へ提出します
▼
5
納税または還付を受ける
納付期限までに、税金を納めます
確定申告に関するよくある質問
Q. 税理士に頼むべきですか?
A. 自分で申告することもできますが、物件数が多い、減価償却や修繕費の区分が複雑、法人化を検討している場合などは、税理士への依頼を検討してもよいでしょう。
Q. 帳簿や領収書は、いつまで保管しますか?
A. 青色申告の場合、帳簿書類は原則7年、その他の書類は5年の保存が義務づけられています。
e-Taxでの申告と、スケジュール
- e-Taxを使えば、自宅から申告でき、青色申告の65万円控除の要件も、満たしやすくなる
- 会計ソフトの多くは、決算書の作成から、e-Taxでの送信まで、対応している
- 申告期間は、原則、翌年2月16日〜3月15日。直前は、混み合うので、早めに準備する
| 時期 | やること |
|---|---|
| 年の途中 | 毎月、収支を記帳する(収支管理) |
| 12月〜1月 | 領収書・ローンの返済予定表・固定資産税の通知などをそろえる |
| 2月上旬 | 決算書を完成させ、申告書を作成する |
| 3月15日まで | 申告・納税を、完了する |
確定申告でよくあるミス
- ローンの元本返済を経費に入れてしまう
- 更新料や礼金など、家賃以外の収入を、計上し忘れる
- 敷金(預り金)を、収入として計上する、または、返還不要になった分を計上し忘れる
- 建物と土地を、按分せずに、全額を減価償却してしまう
- 修繕費と資本的支出の区分を、間違える(経費一覧)
不安な場合は、税理士に相談したり、税務署の相談窓口を利用したりしましょう。
まとめ
不動産投資の不動産所得は「総収入金額−必要経費」で計算し、会社員でも給与以外の所得が年間20万円を超えれば確定申告が必要です。青色申告をすれば、最大65万円の特別控除や、純損失の繰越が使えます。帳簿や領収書を整理し、期限内に申告しましょう。
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※本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、特定の投資・融資・税務上の判断を勧めるものではありません。制度や数値は記事作成時点の一般的な内容です。個別の判断は、金融機関・税理士などの専門家にご確認ください。
最終更新:2026年10月
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